HaptoRoom: 部屋全体を触覚インタフェース化する床材一体型デバイス

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 Embodied Media Project
辻田 喜流、吉田 貴寿、小林 康平


採択技術名

HaptoRoom: 部屋全体を触覚インタフェース化する床材一体型デバイス

採択者名

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 Embodied Media Project
辻田 喜流、吉田 貴寿、小林 康平

技術協力

未踏アドバンスト事業:吉田・近藤・渡辺・橋本PJ
シードルインタラクションデザイン株式会社 神山洋一

採択年

2024年

※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

詳細

生活を営む物理空間をインタフェースとして情報環境を利活用する空間コンピューティングの時代が到来した。HaptoRoomは、部屋全体のあらゆる表面を触覚インタフェースとして活用するための技術である。触覚インタラクションは、ウェアラブルやモバイルインターフェースにおいて注目されているが、部屋のあらゆる家具を個別にインタフェース化することは実運用上の困難がある。そこで本アプローチでは、床材と一体化したデバイスに圧力センサーと振動触覚アクチュエータを設置する。これにより既存の家具に追加の機器を付加することなく、部屋全体に再構成可能な触覚インタラクションを実現する。

社会実装
について

HaptoRoomのアプローチは、部屋スケールにおいて、時空間的に制御可能な振動触覚を提供する。地面圧力センサから即時計測したユーザの歩行に合わせて即時のコンテンツ生成が可能なソフトウェアを開発したことにより、HaptoRoomとのコラボレーションによって、さまざまな分野で触覚を含むあらたな空間体験のアイデアを迅速に試すことができる。
たとえば、①美術館や科学館などの体験型施設において、視聴覚に加えて身体性の高い空間体験を提供することができる。また②エンターテインメント分野において、振動床を用いたより臨場感と没入感の高いコンテンツを提供することができる。さらに将来的には③介護福祉分野において、介護現場などでの見守りや通知・介入など、さまざまな領域に対して応用可能である。

審査講評

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遊園地にある「びっくりハウス」が好きだった。部屋全体が体を震わせ私に話しかけてくる喜びがあった。HaptoRoomは部屋全体を触覚インタフェースとし、エンタメ要素満載、幼少の頃の喜びを再現してくれる。物理空間がデジタル情報とシームレスに融合することにより、機能面でも様々な可能性を秘めており今後の可能性を考えるのが楽しみである。
(西村真里子 委員/株式会社HEART CATCH 代表取締役)

後援
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