セルフリオネット:指の力から全身アバタの運動を生成し、自在な操作と多様な触感を体験できるVRシステム

奈良先端科学技術大学院大学 サイバネティクス・リアリティ工学研究室
平尾 悠太朗
東京大学大学院情報理工学研究科 Cyber Interface Lab
橋本 健

採択技術名

セルフリオネット:指の力から全身アバタの運動を生成し、自在な操作と多様な触感を体験できるVRシステム

採択者名

奈良先端科学技術大学院大学 サイバネティクス・リアリティ工学研究室
平尾 悠太朗
東京大学大学院情報理工学研究科 Cyber Interface Lab
橋本 健

採択年

2024年

※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

詳細

指に力を込めるだけでバーチャル身体の自在な操作と多様な触感の体験を実現するVRシステム、Selfrionette(Self + Marionette)を提案する。Selfrionetteはマウスのような形状の力入力デバイスであり、指を固定して使用する。Selfrionetteを装着した状態でユーザが指に力を込めることで、バーチャル身体の手や足を含めた全身を動かすことができ、バーチャルなモノを持ちあげたり、バーチャル空間の中を歩行したりすることができる。また、本システムではバーチャル身体の操作だけでなく、バーチャルなモノや環境の物理特性に応じて、バーチャル身体を動かすのに必要な力の量を変化させることで、バーチャル物体の重さや硬さといった触感や、水中や沼道、坂道などのバーチャル環境の触感表現を可能とする。Selfrionetteによって、狭い空間やユーザのディスアビリティといった環境的・身体的制約の多様性を吸収し、誰もがどこでもVR空間に全身性を形成できる未来の実現を目指す。

社会実装
について

Selfrionetteは、視覚や聴覚のみにおいてユビキタスであった時代から、身体的にもユビキタスな時代へと社会をアップデートできるポテンシャルがある。そのため、社会実装としてはエンタテインメント分野はもとより、教育や産業、医療など幅広い分野との連携を目指している。

審査講評

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「手を上げて3D映像を操作する」― SF映画でよくみる光景だが、実際にやってみると、かなり疲れる。
身体をリラックスさせたままアバターを自在に操作できる本技術は、VRのヘビーユーザー、体力に自信がない人、身体に不自由のある人、様々な人がデジタル空間で自由に活動する上でなくてはならない技術だ。
(南澤 孝太 委員/慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD) 教授)

後援
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