テレイグジスタンスによる操作と半自律的な移動機構を組み合わせた本技術は、従来アクセスが困難であった環境下での作業支援や、エンターテインメント領域における新たな体験創出の可能性を示している。特に「ロボット全体を投入せず、手のみを遠隔的に展開できる」という発想は、応用範囲を大きく拡張し、社会課題解決に資する潜在力を有する点で高く評価できる。体験価値と実用性を兼ね備え、独自性と波及力を併せ持つ点も特筆すべきであり、CTIPを通じて広く認知され、エンターテインメントから実社会の課題解決まで多様な応用に展開されることを期待したい。
(西村 真里子 委員/株式会社HEART CATCH 代表取締役)