FlexEar-Tips: 空気圧制御を利用した変形するイヤーチップ

慶應義塾大学理工学部ライフスタイルコンピューティング研究室/大阪大学基礎工学研究科
雨坂 宇宙

採択技術名

FlexEar-Tips: 空気圧制御を利用した変形するイヤーチップ

採択者名

慶應義塾大学理工学部ライフスタイルコンピューティング研究室/大阪大学基礎工学研究科
雨坂 宇宙

採択年

2025年

※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

詳細

「FlexEar-Tips」は、次世代ヒアラブルデバイスに向けた動的イヤーチップシステムである。FlexEar-Tipsは、空気ポンプおよび電磁弁を用いてイヤーチップのサイズを動的に制御可能とし、装着時の快適性および機能性を向上させる。さらに、内蔵された空気圧センサによりイヤーチップ内部の圧力を常時計測し、周囲環境やユーザの状態に応じた自律的なサイズ調整を実現する。FlexEar-Tips は次世代の適応型ヒアラブルインタフェースとして、健康モニタリング、没入型音響体験、触覚通知、バイオフィードバック、およびセンシング機能を統合した新たな相互作用モダリティ設計を可能にする。

社会実装
について

エンターテイメント分野を主軸とした、触覚モダリティが付与可能なヒアラブルデバイスとしての社会実装の可能性がある。例えば、音(+映像)に合わせた触覚提示を外耳道内に付与することで、鑑賞体験の向上が期待できる。その他に、音楽鑑賞を妨げない、アンビエントな通知などにも役に立つと考えている。その他に、センシング・音響デザイン技術と統合することで、ヘルスケアや医療分野への活用が期待される。音と触覚、センシング技術を活用した様々な活用事例を探索したい。

審査講評

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人がAIとともに日常生活を送る近未来、人がAIと自然に繋がるためのメディアとして、「耳」はますます重要になるだろう。そんな耳を、単に「音」を届ける器官として捉えるだけではなく、耳の中から人の状態をモニタリングしたり、触覚を与えて人に何か伝えることができたら、耳は目や口よりも饒舌にモノを語ることができるかもしれない。人の「耳」の可能性はまだまだこんなものじゃない、そんな可能性を感じさせる技術である。
(南澤 孝太 委員/慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)教授)

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