張力式振動生成機構を活用した装着型触覚デバイスHapbeat

Hapbeat合同会社 / 東京工業大学大学院 工学院 情報通信系 情報通信コース 長谷川晶一研究室
山崎勇祐

採択技術名

張力式振動生成機構を活用した装着型触覚デバイスHapbeat

採択者名

Hapbeat合同会社 / 東京工業大学大学院 工学院 情報通信系 情報通信コース 長谷川晶一研究室
山崎勇祐

採択年

2024年

※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

詳細

Hapbeatは張力式振動生成機構を利用する装着型触覚デバイスであり、従来の振動デバイスと比較して、小型でありながら広い周波数帯域にわたり高出力な振動を身体の広範囲に伝達可能であることが特徴である。
この特徴を実現する張力式振動生成機構はモーターの回転運動によって身体に接する帯を変位させることで振動を伝える仕組みであり、従来のおもりを動かした際の反力を利用する振動生成機構とは根本的に異なる。回転運動を振動源とするため、振動振幅に制限が生じず強力な低周波振動を出力可能であるとともに、可動部分が軽量なコアレスモーターを用いることで応答性が良く、高周波振動も同時に出力できる。また接触部分に糸や帯などの柔らかい素材を利用できるためデバイスの装着感も向上させることができる。
この機構を利用することで、使いやすく高性能な触覚デバイスを容易に実現できるようになり、触覚技術の利用拡大に貢献することが期待される。

社会実装
について

個人向けとしては音楽や動画、ゲームなどのコンテンツ体験を向上させるための音響機器としての利用拡大を目指す。法人向けには現状で(1)興行施設などに向けた触覚の演出装置としての活用(2)病院や工事現場等に向けた確実に危険を伝える通知デバイスとしての活用(3)難聴者に向けた聴覚を代替する機器としての活用等が期待されるが、その他にも需要が見込める分野を適宜開拓していく。

審査講評

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装着型触覚デバイスHapbeatは、小型かつ省コストであり、音楽ライブや花火イベント等、様々な場所での活用が見込まれる。高振幅な低周波振動を出力することにより、従来の振動子を超えた画期的なデバイスとなることを期待している。
(佐伯 徳彦 委員/経済産業省 商務・サービスグループ 文化創造産業課長)

後援
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